通常の柱と柱に囲まれた梁は全長の1/4の付近において
梁にかかる応力が小さくなる為、端部と中央部の境や、
カットオフ筋の長さの基準になっています。
では
片持ち梁の場合に一般的な梁と同じ様な考え方を適用しても良いのでしょうか?
もしも
あなたが大学などで構造力学を学んでいて、
曲げモーメント図などの記憶が頭の片隅にでも
残っていれば「NO」という答えが出るでしょう。
曲げモーメントって何?という方はこちらを参照ください。
ここで
端部がピン接合にしろ、固定端にしろ固定されている部分と、
片持ち梁の端部のように自由な部分では力学的にも違う。
という感覚は「現在まで建築とは無縁の仕事をしていた人」にも
何となく感じて貰いたい!と私は願っています。
なぜなら
現場でミスをしている所や、不安全な所というのは、
実際には「感覚」で感じとることが多いと私は感じています。
だけど
いきなり感覚が芽生えるわけでは絶対に無いので、
今回の記事のような問いかけについて、良い機会だと思って
1つずつ知識として取り込んでみてはいかがでしょうか?
そのうち
知識が定着すると自然と「感覚」が研ぎ澄まされてきますから。
あっ
何となく頭の中にあることを書きつらねていたら脱線しました…。
答えは「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説第5版 [ 日本建築学会 ]」
の該当部分で確認して下さいね。
P.226
b .片持梁筋
(1) 片持梁元端部・先端部の範囲とカットオフ筋のカットオフ位置:片持梁の元端部と先端部で主筋本数が異なる場合のカットオフ位置は,RC 規準(2010 年版)に従い必要付着長さ以上かつ,持出し長さlo の2/3に15dを加えた長さ以上とする.
つまり
片持ち梁の元端部やカットオフ筋は梁の全長の
元の端部より2/3の位置が基準になります。
更に
片持ち梁の上端筋の先端は90度に折り曲げて
梁の下端筋位置まで延ばさないといけないので
合わせて覚えておいて下さいね。
更に更に
「あ~、こういう記事を読んでいると
自分の知識量の無さにうんざりする~!」
とあなたが感じているなら、こちらから必要な書籍を
手にとって学んでみることをオススメします。
参考資料が手元にあるか?ないか?だけでも
精神的に違いますからね。
↓ ↓ ↓
元端部の読み方を知りたいです。「げんたんぶ」か「がんたんぶ」か。
よろしくお願いいたします。