親杭横矢板工法を初めて経験した時に感じた予感と実態とは?

Sponsored Links
/* */

 

私が携わった現場は地下水位が高いため
鋼矢板が多くて、親杭横矢板はほとんど経験がない。

 

そして

実際に、親杭横矢板の現場を経験したのは、
入社してからかなり経ってからだった為、
親杭横矢板をよく行っている人からすれば、
当たり前とも思えることをずっと疑問に感じていた。

 

それは

横矢板を実際に入れる時は、山留め付近の掘削状態は、
一体どのようになっているのか?である。

 

別に

一般的な知識として横矢板を入れた後に裏込めを行うとか、
横矢板を入れる裏側に多少なりとも隙間がないといけない。
とかは知っている。

 

しかし

私の心配はもっと別の所にあった。

 

それは

隣の家との境界付近で横矢板を挿入するときは、
境界より外側まで掘ってしまわないか?
と言う心配である。

 

当然、境界の際なので慎重に掘るだろうが、
土質によっては崩壊しやすいからである。

それからしばらくして、実際に掘削する時がきた。
最初は慎重に親杭のH鋼に沿って掘削してから
横矢板を挿入するために、親杭の間を掘削する。

 

ところが

表層の方はかなりの砂層なので、最初はほぼ垂直に掘削していた法面が、
すぐにバサッと崩れてしまってオーバーハング状態に
なってしまった。

「おいおいマズイぞ!」

と思ったところに、土工さんがサッと横矢板を入れて
素早く裏込めをしてくれたので大事には至らなかった。

 

その後は、地表から深い部分の掘削だったので、
いきなり近隣家屋に影響は出なかったけど、
最終的に埋め戻しが終わるまでに、何らかの影響が
出ないだろうか?
と、ずっとヒヤヒヤしていたのを覚えている。

 

だって

オーバーハング状態になったときは多少なりとも、
近隣家屋の下の土も引っ張って来ていただろうしね。

 

つまり

親杭横矢板工法を初めて経験した時に感じた予感と実態とは、
横矢板を差し込む時にH鋼より奥側の敷地を一時的に掘ってから、
横矢板を差し込んで裏側を埋め戻すこと。

原理を考えれば当たり前だと感じるけど、近隣家屋のすぐ近くで
H鋼の裏側まで掘っていると

「おいおい近隣さん大丈夫か?」

と心配になってしまったからである。

 

実際には、特に影響なく工事は終了したのだが、工事のやり方を
事前に確認して迫りくる危険に対して敏感にならないと、
後からとんでもない失態を犯すことになるかもね。

山留工事では、こんな失敗も有るから気をつけておこうね。

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. 複数本並んだ長尺物を継ぎ足す場合の原理原則とは?

  2. 小梁が芯ズレした時は連続端にすべきか?それとも?

  3. コンクリート内の塩化物が嫌われる理由と、含有量を引上げる要因とは?

  4. 材料置き場の計画は現場運営のセンスが命!3つのポイントとは?

  5. 供試体の採取後の養生が重要な理由とは?驚愕の結果が…。

  6. 鉄筋のあきの最小値にコンクリート粗骨材寸法が基準にある理由とは?

  7. 鉄筋工事における「かぶり厚さ」の基本の「キ」(何故必要か?)

  8. コンクリート打設は一発勝負!床仕上げで失敗しない5つのコツとは?

  9. 結束線、段取り筋の品質管理とかぶり厚さの問題

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中
kouza
仮設 syoseki
プロフィール
myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。
最新記事・おすすめ記事
  1. 鉄骨工事は仮設も本設?甘く見ると命も品質も危ない…

  2. 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)でやりがちな鉄筋貫…

  3. ボルト接合の落とし穴!想像力を駆使して回避すべき…

  4. 鉄骨工事のボルトのクリアランスは○○mmしかない!?

  5. 鉄骨の工作図をチェックする時に確認すべき9つのチ…

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?と…

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法…

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩…

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manag…

人気記事ランキング
月間週間デイリー
ブログランキング
にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ