以前の記事で公称直径・公称断面積・最外径の話はしたので
興味のある人はこちらの記事を読んでみて欲しい。
また
公称直径・公称断面積・最外径の一覧表については
こちらにも掲載しておくので参考にしてみてね。
JIS G 3112:2010
表 4 異形棒鋼の寸法、単位質量及び節の許容限度節の高さ
呼び名 公称直径(d) 公称周長a)(l) 公称断面積a)(s) 単位質量a) 節の平均間隔の最大値b) 節の高さc) 節のすき間
の合計の最大値d)節と軸
線との角度最小値 最大値 mm cm cm2 kg/m mm mm mm mm D10 9.53 3.0 0.7133 0.560 6.7 0.4 0.8 7.5 45°以上 D13 12.7 4.0 1.267 0.995 8.9 0.5 1.0 10.0 D16 15.9 5.0 1.986 1.56 11.1 0.7 1.4 12.5 D19 19.1 6.0 2.865 2.25 13.4 1.0 2.0 15.0 D22 22.2 7.0 3.871 3.04 15.5 1.1 2.2 17.5 D25 25.4 8.0 5.067 3.98 17.8 1.3 2.6 20.0 D29 28.6 9.0 6.424 5.04 20.0 1.4 2.8 22.5 D32 31.8 10.0 7.942 6.23 22.3 1.6 3.2 25.0 D35 34.9 11.0 9.566 7.51 24.4 1.7 3.4 27.5 D38 38.1 12.0 11.40 8.95 26.7 1.9 3.8 30.0 D41 41.3 13.0 13.40 10.5 28.9 2.1 4.2 32.5 D51 50.8 16.0 20.27 15.9 35.6 2.5 5.0 40.0 注a),注d)における数値の丸め方は,JIS Z 8401 の規則 A による。
注a) 公称断面積,公称周長,及び単位質量の算出方法は,次による。なお,公称断面積(S)は有効数字 4 けたに丸め,公称周長(l)は小数点以下 1 けたに丸め,単位質量は有効数字 3 けたに丸める。公称断面積(S)=1004785.02d×公称周長(l)=0.314 2×d単位質量=0.785×S
注b) 節の平均間隔の最大値は,その公称直径(d)の 70 %とし,算出した値を小数点以下 1 けたに丸める。
注c) 節の高さは,表 5 によるものとし,算出値を小数点以下 1 けたに丸める。
注d) 節のすき間の合計の最大値は,ミリメートルで表した公称周長(l)の 25 %とし,算出した値を小数点以下 1 けたに丸める。ここでリブと節とが離れている場合,及びリブがない場合には節の欠損部の幅を,また,節とリブとが接続している場合にはリブの幅を,それぞれ節のすき間とする。
更に
最外径はこちらを参考にしてね。
呼び径 | 公称直径 | 最外径 |
D10 | 9.53 | 11 |
D13 | 12.7 | 14 |
D16 | 15.9 | 18 |
D19 | 19.1 | 21 |
D22 | 22.2 | 25 |
D25 | 25.4 | 28 |
D29 | 28.6 | 33 |
D32 | 31.8 | 36 |
D35 | 34.9 | 40 |
D38 | 38.1 | 43 |
D41 | 41.3 | 46 |
D51 | 50.8 | 58 |
ここで
今回は結論から先にお伝えするけど、
断面寸法以外に重要なものは「長さ」である。
実は
知っている人も多いが、鉄筋の材料をメーカーに発注する場合は
「D13を1000tくらい発注するから工場のライン抑えておいてね」
と言っても、工場のラインを抑えることが出来ないのだ。
発注する「長さ」と「本数」を記した「カット明細」と言われる明細表を
鉄筋メーカーに送付しないと製作してくれない。
だから
鉄筋の発注まで時間のない現場なんかは、鉄筋屋さんに
「カット明細早く出してよ。今月のロールは○◯日までだからね」
とせかしてしまうことが度々あるくらい、鉄筋を頼む時に
「どの長さで発注するか?」は重要な事項である。
そこで
実際に鉄筋の発注可能な長さはどの位なのか?
と、あなたが疑問に感じているかもしれないので、
こちらに一覧表を掲載しておくね。
表6- 標準長さ
単位 m
3.5 4,0 4.5 5,0 5,5 6.0 G.5 7.0 8.0 9.0 10 .0 11,0 12.0
こちらの長さの中で鉄筋屋さんは「適正な長さ」を
「適正な本数」発注することになるのである。
ここで
問題になるのが、何をもって「適正」とするか?
という部分では無いだろうか?
そこで
私が鉄筋屋さんのカット明細から読み取れる考え方を
いくつか箇条書きで以下にお伝えしていくことにしよう。
- 主筋については継手位置や定着長さも踏まえて、「加工無しで使用できる寸法」若しくは「定着部分を曲げるだけで良い寸法」で発注することが多く、長さについては多岐に渡る。
- スラブ筋や壁筋などに使用する細物については、スパンで1本物でいける材料を発注することで、余分な継手を作らずにした方が組立の手間が省ける。
- 細物の材料に関しては、多種多様な箇所に使用する可能性があるため、例えば3~5mの長さでよい部分については他の部分での代用が効かないので、倍の6~10mの長さで発注しておいて半分に切断して使用すると共に、予想外の対応がしやすいようにしている。
などが私が感じている部分なので、今すぐではなくても
今度鉄筋のカット明細を見る場合が有れば、少しだけ
気にしてみて頂けると新たな発見があるかもね。
つまり
異形鉄筋の公称直径・公称断面積・最外径と並んで
重要なものとは「長さ」である。
実は
どの「長さ」を何本発注するか?が決まらないと鉄筋の材料は
発注できないのが現実だからである。
実際にあなたが鉄筋の材料を拾って発注するわけでは無いけど
長さについてどのような考え方があるか?を知っておくことは、
鉄筋屋さんと話する上でメリットとなることも多いからね。
あっ
あなたは作業員さんと本音で付き合うことが出来ているかな?
もしも、「ん?」と感じたあなたはこちらの記事を合わせて読んでね。
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