前回は、鉄筋工事の施工計画書の全17項目のうち
わずか1項目をお伝えしただけになってしまった。
今回はその続きからお伝えするよ。
2,施工業者名,作業の管理体制
施工業者名は当然だよね。どこのどんな会社が施工するのか?
を示すことは最低限だし、会社名を見れば
「あっ、この施工業者知っているよ」
と工事監理者の人が知っているかもしれないしね。
だから
作業の管理体制を記すことの方がここでは重要かな?
つまり
現場の中で誰が現場代理人で、誰が監理技術者で、
誰が品質管理の責任者か?
そして
誰が鉄筋工事の担当者なのか?
更には
現場だけではなく会社の組織のフォロー体制はどうなのか?
をしっかりと明確にしておく必要があるよね。
なぜなら
「この体制で工事するから安心して下さいよ」
とアピールするのもあるけど、同時に
「何かトラブルあったら、ここに載っている人たちフォローしろよ」
という気持ちも無いと言えば嘘になるよね。
3,鉄筋の種別,種類,製造所名及びその使用区分
どんな鉄筋を使えば良いか?
というのは当たり前過ぎる内容かも知れないが、
意外に現場の中で雑談していると把握していない人が多い。
それは、一般的に「この径ならSD345だな」という
知識が無いだけかも知れないけど太径の鉄筋になるほど
返事が曖昧になって来る傾向が有るよ。
だから
どこのメーカーの鉄筋で、どの径はどの種別なのか?
を施工計画書に書くときに一度はよく覚えるようにしよう。
一度真剣に覚えようとすると、後で思い出しやすくなるからね。
配筋検査の立ち会い中に検査官から
「あれっ?D32ってSD390? SD490?」
と聞かれて、「……」となって恥ずかしい思いをしたことのある
私が言うんだから間違いないよ。
4,規格品証明書の提出時期
鉄筋が品質的に問題ない鉄筋であると証明する唯一のもの、
それが「規格品証明書」であり、呼び名は色々違っても
一般的に「鋼材検査証明書(ミルシート)」と呼ばれる書類である。
実際に
第3者機関などの配筋検査の場合には、必ずと言ってよいほど
ミルシートを確認されるので、検査前には必ず揃えておくべき
重要な書類なので、材料納入時、又は遅滞なく必要になるが、
メーカーの担当者の働きぶり次第では、検査前にあわてて
「○日までには最低でも送付してくれ」
と電話をすることも何度もあったような気がするよ。
更に
ミルシートはメーカーにロール発注する場合は、会社名と工事現場名が
記載されているので必ず確認しておこう。
ごく稀に他の会社のミルシートが届くこともあるから。
「私のズボラな性格を試してんじゃないの?」
とドキッとしたこともあったけど、一番ドキッとしたのは
間違えて送った担当者のはず。
ちなみに
鉄筋が少量の場合などはメーカーに頼まずに市中に出回っている
鉄筋を購入する場合もあるけど、そのときはミルシートに
「○印」などを付けて、この材料の一部だよ。という意思表示が
してあるので合わせて覚えておいてね。
今回はこのあたりでおしまいね。
また次回。
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