上司に、現場の中のトラブルで意見をぶつける時によく起こる事例が
あなたが絶対にAである。と感じて上司の所に行ったら
即答でBである。という全く逆の意見を言われる事。
あなたとしたら、
「絶対に現場のためを思ったらAだよ。
Bなんてしていたら、時間ばっかり掛かって仕方ない」
という反論が出るかもしれない。
私も20代の頃は、いつも正反対の結論を出されて
不平不満を言っていた記憶があるよ。
だから
あなたの気持ちは非常に良く分かる。
しかし
あなたが「現場のためを思って」Aにしていたら
私は、上司のBという判断もあながち間違っていない。
と強く感じるのである。
なぜなら
上司は、きっと「現場以外の利害関係」についても
考慮して答えを出しているだろうから。
例えば
「現場のためを思ったら」
- 斫るのも電動ピックよりブレーカーの方が早い
- 深夜まで残業するべき
- 搬入車両が増えて現場の前の道路で待機しても仕方ない
- 能力の大きい機械で作業したほうが効率的
- 費用は掛かっても、無駄でもレッカーの台数を増やすべき
- 誰にもバレないなら、コソッと補修しないと工期に間に合わない
しかし
「現場以外の事を考慮」すると
- ブレーカーだと騒音で近隣さんに迷惑
- 深夜まで作業するにしても、音や光はできるだけ避けたい
- 第3者の通行に不便をかけて、怪我をされた方が何倍も大変
- 能力が大きいとコストが余計に掛かって予算オーバー
- もっと効率よく検討すれば余計なコストは掛からないのでは?
- 後で品質問題がバレると信用が一気に無くなってしまう。
という、「近隣」「施主」「会社(予算)」などの
現場以外の要素のほうがウェイトが大きくなるのだ。
この「現場以外の要素」を検討するということは
あなたが所長になる上で、非常に大事なことである。
逆に言うと
「現場以外の要素」について考えることが出来ない人間は
所長として、頭を張ることは出来ないのでは無いか?
とさえ感じてしまう。
だから
もしも、あなたの意見と上司の意見が、正反対になった場合は
上司の考えている「現場以外の要素」とは何か?について
知ることが出来るチャンスであると考えよう。
そして
「なぜAでなく、Bなのか? 理由を教えて下さい。」
とキチンと理由の説明をしてもらうとメチャメチャ効果的。
つまり
上司と意見が対立した時に感じる目からウロコの思考法とは
「あなたが検討していないことを、上司は検討している」ということ。
だから、あなたと上司とでは、思考の海の広さが違うということ。
しかし
この考え方の違いというものは、あなたの意見を持っていないと
永遠に分かることはない。
なぜなら、比較対象が無いから。
それだけ、自分の意見を持つということは大切だし、
自分の意見のない人間は、この記事のように私から扱われてしまうよ。
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