前回は、鉄骨建て方の計画書の全14項目のうち
8~11項目までをお伝えしました。
最初から読みたいあなたはこちらからどうぞ。
今回は続きからお伝えします。
12 建方中の風荷重に対する補強の方法及び仮ボルトの本数等
鉄骨の建て方で最初に組むタイミングでは、ボルトは「仮ボルト」と
呼ばれるボルトを使用して組立てていきます。
そして
ボルトを締める直前に「本ボルト」(実際に締付けるボルト)に入替て
ボルト締めを行っていきます。
こちらは、本ボルトを組立時に使用すると、傷などがついてしまい
所定の応力が得られない可能性があるからです。
「仮ボルト」については、今後個別で記事にしますので、
その時に詳しくお伝えしますね。
13 接合作業の手順及び検査方法
現場での接合と言えばメインがボルト締めで、補助的に溶接という
のが一般的でしょうか。
ボルト締めについても、溶接についても過去に、それぞれの
カテゴリーを作成してお伝えしてきたので、気になるあなたは
以下のリンクから、一通りの記事に目を通しておいてもらえると
いざ困った時に
「あっ、確かTMの記事にそんなこと書いてあったかも?」
と、私の知識も、あなたの力になれるかも知れませんからね。
↓ ↓ ↓
14 安全管理及び養生の方法
鉄骨の建て方をはじめとした一連の鉄骨工事と呼ばれるものは
ほとんどが足場のしっかりしていない高所作業が多く、転落すると
死亡事故などの重大な事故に、一番直結する工事ではないかと
私は考えています。
かつては
東京タワーの建設状況をテレビの特集で1年に1回くらいは流れて
いるのを見たことがありますが、高所なのに安全帯なしという映像
が流れていて、「凄いな!この時代の鳶さんは!」とは思いますが、
今はそんな時代ではありません。
なので
あなたの現場で作業員さんが事故にあわないように、親綱・ネット
仮設のステージ等の作業場所などを、実際の作業をイメージしな
がら1つ1つ丁寧に計画していきましょう。
もしも
あなたが、鉄骨工事を初めて担当するのであれば、専門業者と
一緒に打合せをしながら進めていきましょう。
その時に、自分が現場にいることを想像して、
- 自分で作業場所までたどり着けるのか?
(昇降設備やルート、移動距離も含めて現実的か?) - 途中で危険になる箇所はないか?
(途中で親綱がない箇所、落ちるとネットが無い箇所がないか?)
をイメージすると、具体的に不足している箇所が分かりやすいですね。
更に
初心者の素朴な疑問が、意外に核心的な質問になることも
あるので、未経験だからと言いなりにならずに、自分の意見を
出してみる事も非常に大切なことですからね。
最後に
今回、長々と記事を書いていて読んだあなたも
「こんなに準備するなんて面倒くさい」
と感じたかもしれません。
しかし
万が一、鉄骨工事中に事故が発生した場合は、大きな事故に
つながる危険性が非常に高く、労働基準監督署の事情聴取も
あるかもしれません。
そこで
必ず聞かれるのが、起こってしまった事は仕方ないとして、
「元々はどういう計画だったの?」
という事です。ここで、元の計画が無ければあなたの立場は
かなり悪い方向に振れてしまうと覚悟しておいて下さい。
最悪の場合は前科がつきますからね。
そうしないための施工計画書であるという事を、改めて
認識しておいてほしいです。
↓ ↓ ↓
最後の最後に
「建築工事監理指針(令和7年版上巻)」
の該当部分を確認して下さい。
P.631
(1) 建方計画
(ア) 建方は、効率の良い建方順序を選定するとともに、建方途中の構造の不安定な状態での事故のないように、十分な検討をする。また、建方用機械の取扱いに無理がないようにし、作業員の安全、周辺に対する安全等災害予防に十分な処置が必要である。
(イ) 建方計画書の記載事項は、概ね次のとおりである。
1 工程表(準備開始時期、各節ごとの組立及び接合時期、完了時期)
2 施工管理体制
3 組立順序 (図面に表すのがよい、近年ではBIMを用いて施エステップの検討がなされている事例もある)
4 吊り足場等の仮設材や二次郎材等で地組みするものの有無 (図示する)
5 吊上げの方法
6 主な部材の質量表(部材の質量は平面図に記入するのが分かりやすい)
7 建方用機械の種類、性能(吊上げ能力、作業範囲、設置位置及び保安上の注意事項)
8 建方途中の建入れ測定方法及びその修正方法
9 建方完了時の建入れ測定方法及びその修正方法
10 部材集積場所及び集積方法
11 建入れ検査の合否の基準
12 建方中の風荷重に対する補強の方法及び仮ボルトの本数等
13 接合作業の手順及び検査方法
14 安全管理及び養生の方法
つまり
現場の鉄骨の建て方計画書に記載が必要な14の項目は以下の通り。
- 工程表(準備開始時期、各節ごとの組立及び接合時期、完了時期)
- 施工管理体制
- 組立順序 (図面に表すのがよい、近年ではBIMを用いて施エステップの検討がなされている事例もある)
- 吊り足場等の仮設材や二次郎材等で地組みするものの有無 (図示する)
- 吊上げの方法
- 主な部材の質量表(部材の質量は平面図に記入するのが分かりやすい)
- 建方用機械の種類、性能(吊上げ能力、作業範囲、設置位置及び保安上の注意事項)
- 建方途中の建入れ測定方法及びその修正方法
- 建方完了時の建入れ測定方法及びその修正方法
- 部材集積場所及び集積方法
- 建入れ検査の合否の基準
- 建方中の風荷重に対する補強の方法及び仮ボルトの本数等
- 接合作業の手順及び検査方法
- 安全管理及び養生の方法
鉄骨の建て方は、何か1つのトラブルやミスで、死亡災害や近隣家屋に
影響するような大事故が発生しかねないとても重要な工事です。
鉄骨工事を順調に進める為には、事前の計画や打合せ・調整
そして、細やかな気配りが非常に大切です。
まさに「段取りは八分」だと私は感じています。
段取り八分って何というあなたには以下の記事がオススメ。
↓ ↓ ↓
更に
現場で、鉄骨が組みあがってきたら、建物の形が実際に
イメージしやすくなって、テンションが上がってくるはず。
今までの苦労が報われるかもしれません。
それは、私も含めたみんなも同じ。だから、こちらの記事も
合わせて読むと理解がより深まりますよ。
↓ ↓ ↓








































この記事へのコメントはありません。