「玉掛ワイヤーは鉛ロック式以外使用禁止」
という現場は全国でも珍しいことでは無いと感じる。
ちなみに
「玉掛ワイヤー」は物を吊り上げる場合に使用するワイヤーであり、
逆に、積み荷の荷崩れを防止する場合に使用するワイヤーは、
「台付ワイヤー」と呼ばれる。
そして
玉掛ワイヤーには、ワイヤーの先を編み込んだタイプと
鉛を使って端部を固定しているタイプがあるが、
台付ワイヤーは先を編み込んだタイプしか無い。
更に
玉掛ワイヤーは台付ワイヤーの替わりが出来るが、逆は出来ない。
だから、玉掛ワイヤーでは鉛ロック式が推奨される。
では
なぜ鉛ロック式の玉掛ワイヤーが推奨されるのだろうか?
それは
玉掛けワイヤーで有ることが一目瞭然だから。
確かに
編み込み式の玉掛ワイヤーでも下記写真のように
台付ワイヤーと見分ける方法がある。
写真引用サイト:玉掛けワイヤロープと台付けワイヤロープの違い
更に
クレーン等安全規則にも記載がされている。
クレーン等安全規則 第219条
(リングの具備等)第二百十九条
事業者は、エンドレスでないワイヤロープ又はつりチエーンについては、その両端にフツク、シヤツクル、リング又はアイを備えているものでなければクレーン、移動式クレーン又はデリツクの玉掛用具として使用してはならない。
2 前項のアイは、アイスプライス若しくは圧縮どめ又はこれらと同等以上の強さを保持する方法によるものでなければならない。この場合において、アイスプライスは、ワイヤロープのすべてのストランドを三回以上編み込んだ後、それぞれのストランドの素線の半数の素線を切り、残された素線をさらに二回以上(すべてのストランドを四回以上編み込んだ場合には一回以上)編み込むものとする。
もしも
玉掛ワイヤーが新しい状態であれば見分けもつくけど、
使用していく内に見分けがつかなくなる可能性が大きい。
よく目を凝らして見る必要があるのなら、
パット見て分かる方が良いよね。
だから
編み込み式の玉掛ワイヤーは嫌われやすい。
しかし
時には、編み込み式の玉掛ワイヤーを使用したい事も有るけど、
実際に使用するまでには説明と承認、使用範囲の限定が必要かもね。
つまり
玉掛ワイヤーは編み込み式より鉛ロック式を使うべきと言われるのか
については、建設現場に持ち込まれるワイヤーは大きく2つに分けると、
荷を吊ることに使用できる「玉掛ワイヤー」と、
運搬時の荷崩れを防止するための「台付ワイヤー」があるから。
この台付ワイヤーと玉掛けワイヤーの編み込み式の判別が難しいので
一見して玉掛ワイヤーと分かる鉛ロック式のワイヤーを使うこと。
という理由であることが多い。
更に
揚重機を使用している場面での事故として多いものは
「重機の転倒」があるけど、転倒の理由の中には、
アウトリガーの不備があげられるので、こちらの記事も合わせて確認しよう。
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