前回は、捨てコンクリートの役目として
- 基礎や柱などの位置を出して施工をしやすくする。
- 型枠を建て込みやすくするため
- 山留め壁の根がらみとするため
をお伝えしたので、今回は4つ目からお伝えしていこう。
4つ目は
先組鉄筋などの局部荷重を受けるためや、鉄骨の架台を固定する
という用途にも使用される。
これらは場合によっては通常の50mmよりも厚めに打設する場合も多い。
なぜなら
鉄骨アンカーの架台を固定する時に、オールアンカーなどで固定する
ならば、アンカー長+αの厚みがないと貫通してしまうから。
そういう場合は、メーカーなどと検討して打設する厚みを考慮しようね。
5つ目は
現場をキレイに保つためだけど、私の経験からすると、
捨てコンクリートの打設前と後では、雨が降った後の泥の処理
などが雲泥の差で違う。
捨てコンクリートさえ打設していれば、泥などは清掃したり
ハイウォッシャーなどで洗い流したりすれば綺麗な状態に戻る。
しかし
捨てコンクリートの打設が完了していなければ後始末が
とてつもなく大変なのは言うまでも無いよね。
そして
捨てコンクリートを打設してあれば普通の状態でも
打設前の状況と比べて綺麗にスッキリして見えるから不思議。
特に、耐圧盤の場合など広い面積であれば効果的。
実は
私が会社に入った頃は捨てコンクリートの止め枠を行わずに、
打設していたけれど、やっぱり桟木でも各鋼管でも止め枠をして
捨てコンクリートのラインがしっかりと出ていたほうが圧倒的に
「管理されている現場」という印象を与えることが出来るよ。
最後に
捨てコンクリートの打設という行為は、土工事までの工種と、
本格的な躯体工事が始まるという分岐点となるので、
「これから本格的な基礎躯体工事が始まるぞ」
という心機一転になるイベントだよね。
なぜなら
今までの重機メインの工種に比べて鉄筋・型枠工事などの
図面をしっかりと理解していないといけない知識がより必要な
工種へと大きく変化していくから。
だから
私自身も捨てコンクリートの打設が終わると
「いよいよ本番、これからが忙しくなるぞ!」
といつも感じていたよ。
つまり
捨てコンクリートの役目とは、
- 基礎や柱などの位置を出して施工をしやすくする。
- 型枠を建て込みやすくするため
- 山留め壁の根がらみとするため
- 先組鉄筋などの局部荷重を受けるため
- 現場をキレイに保つため
などが有るよ。
ちなみに
山留め壁と捨てコンクリートの関係はこちらで
解説しているので合わせて読むと効果的だよ。
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