前回は、耐圧盤の取り付く地中梁の注意ポイントを1つお伝えしました。
今回は、もう1つポイントをお伝えしますが、少し技術的な話です。
今回の話は、地中梁の下端筋が1段ではなく2段若しくは3段の場合の話です。
まずは
地中梁と耐圧盤の取り合っている断面を想像してみて下さい。
ここでイメージが浮かばない方は読むのを一旦止めて
勉強のために断面図を描いてみても良いかも知れません。
すると
地中梁の下端の主筋の2段目が耐圧盤の天端あたりに
配置されていないでしょうか?
もしも
先程述べたようにコンクリート天端と地中梁の下端筋が
接近していたとすると、コンクリートを打設した後に
どのような不具合が発生してしまうのでしょうか?
実は
地中梁の下端筋に対するコンクリートの付着が著しく不足する
恐れがあります。最悪の場合は鉄筋の廻りには強度が期待できない
レイタンスのみ存在していて付着所の騒ぎではない状態かも知れません。
だから
あらかじめ予測できる場合は事前に、もしそうでなくても
コンクリート打設の数日前には現地をみると確認できるので、
桟木などで地中梁内部のコンクリート天端を上げるなどを行い
地中梁の主筋の付着力が確保できるようにあなたが指示をして下さいね。
つまり
耐圧盤付きの地中梁で2回に分けて打設する場合に失敗しがちな例とは、
- 地中梁のあばら筋を2つに分割して施工する場合に、水勾配の関係上定着長さが不足する
- 地中梁の下端筋の主筋(特に2段筋)の高さと耐圧盤の天端の高さが近い場合には、鉄筋に対するコンクリートの付着力が著しく低下する
という危険性があることです。
実は
この2つの失敗を防ぐコツは
・頭の中だけでなく図面化して検討する
・作業員さんと情報を共有する
という2点であると私は考えていますので、
実際のトラブル事例を踏まえて過去に記事を
書いているので合わせて読んで下さいね。
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