柱筋を組み立てる時に主筋とフープ筋の間に隙間があると
私はいつも上司から
「何だ、きちんと主筋とフープ筋が結束できていないじゃないか!」
と怒られていました。確かに、主筋とフープ筋に隙間があると、
見た目も美しくなくだらしない感じになることは否めません。
しかし
どうしても隙間ができてしまう場所があるのです。
それが
タイトルにも記載している「地中」と「地上」の取り合い部分です。
なぜなら
地中部分の柱の設計かぶり厚さは、最小かぶり40+10mm
地上部分の柱の設計かぶり厚さは、最小かぶり30+10mm
と10mmの差があるからです。
すると
地下と地上の境目はフープ筋の大きさがX、Y方向共に20mm違いが出ます。
そのまま主筋とフープ筋を結束すると必ず隙間が出来てしまうのです。
だけど
主筋とフープ筋の間に隙間が出来ないように地上部分のかぶり厚さを
地下部分と同じに設定すると、隙間が生じないかわりに
地上階での鉄筋の働き寸法が変わってしまうので構造設計者さんの
事前の確認が必要になります。
だから
どちらを優先するにしても工事監理者さんに確認して
おくことをオススメします。
ここで
「フープ筋の大きさなんて鉄筋屋さんが上手く納めてくれるんじゃないの?」
とあなたは感じるかも知れませんね。
しかし
溶接閉鎖型フープなど工場加工する形状の場合は、
あなたに寸法のチェック依頼がくることもあります。
「そんなの、鉄筋屋さんに転送だよ!」
と言うあなたも、自分の前をチェック済みの書類が通るタイミングで
どのような考え方でチェックされていて、結果として現場では
どのような状態になっているか?を1度はチェックしてみて下さいね。
つまり
柱筋のかぶり厚さは地上と地中とどちらを優先させるか?
については、地上の設計かぶり厚さが40mm、
地下部分の設計かぶり厚さが30mmと違っているので
取り合い部分でフープに隙間が出来る可能性が高いからです。
ここで
事前に工事監理者さんに確認をしておけば理解をしてもらって
スムーズに現場が進む可能性が高いので忘れずに確認をして下さいね。
更に
設計者さんや工事監理者さんのハートをつかむには
こちらの記事が参考になるので是非読んでみて下さいね。
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