柱内には大梁のあばら筋(スタラップ)は必要ないが、小梁の場合は?

Sponsored Links
/* */

 

大梁と取合う柱の内部にはあばら筋(スタラップ)は必要ないが、
小梁と取合う大梁の内部にはあばら筋(スタラップ)はどちらを配筋しますか?

と急に聞かれるとあなたは即座に答えることが出来ますか?
きっと、あなたは答えることが出来ないでしょう。

 

なぜなら

あなたはここまでブログの文章を読んでいるからです。
もしも、あなたが即答できるのであれば

「そんなん、読むまででもないやん」

と言って中身まで読まないからです。
現場で活躍している皆さんはそんなに暇では無いからです。

 

しかし

このブログは現場配属初日からの疑問に段階的に答えていく。
という事をモットーにしているの安心してください。

 

まず

取合い部分について他の部分の配筋が必要か?については
施工の順序を考えてみるとよく分かります。

 

そこで

施工の順序から追っていくと、まずは柱の鉄筋を組み立てて、
それから壁筋を組み立てます。

 

それから

大工さんがスラブを張って、大梁 → 小梁 → スラブ
という順番で組み立てていきますよね。

 

そこで

大切なのは、取合う部分は前に組み立てた部位に後から組み立てた
部位を施工するというのは難しいが、逆は可能だということです。

 

例えば

大梁の場合は、先に組み立てた柱の中に組み立てるのは、
定着として必要な主筋のみで、あばら筋などは材料を入れ込むのも
非常に困難な状況になります。

 

しかし

大梁を全て組み立てた後に小梁を組み立てるのであれば、
大梁と小梁との取合い部分は先に配筋された大梁が存在していて、
小梁は定着する部分の主筋が配筋されるだけとなるのです。

 

このように

ふと現場をしていて疑問に思ったときは「施工順序」を考えてみると
施工可能か?どうかについて分かることが沢山ありますし、
他の工種について、特に仕上げ工事の方が沢山ありますので、
知識として覚えておくと非常に役に立つ場面が出てきますからね。

 

最後に

鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説第5版 [ 日本建築学会 ]」の該当部分を確認して下さい。

 

P.216

梁に小梁が接合する部分にも, 梁のあばら筋を配筋する必要がある, 割付けは小梁がないものとして配置する.

 

つまり

大梁と取合う柱の内部にはあばら筋(スタラップ)は必要ないが、
小梁と取合う大梁の内部には大梁のあばら筋(スタラップ)のみ必要です。

 

なぜなら

施工する順序が柱 → 大梁 → 小梁 となるので、
順序をさかのぼる部位には配筋が出来ないけど、
施工の順序の通りであれば、取合い部分の施工も完了して
いるので、問題ないということです。

 

同様に

基礎のはかま筋についても施工順序が最後になるので
取合う部分に対しては配筋できない箇所があります。

 

ちなみに

基礎のはかま筋について、こちらの質問に答える事ができますか?

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. ディープウェルは地下水位が高い地域ではスタンダード?

  2. 施工計画書の裏側!安全管理と環境管理の章はおまけなのか?

  3. 鉄筋材料を役所の数量以上に発注していないというトラブルの原因とは?

  4. 地中梁が配筋中に転倒!?失敗しない為に考慮すべき事とは?

  5. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(2)

  6. 鋼管杭の特徴とは?既製杭や場所打ち杭に比べてどうなの?(1)

  7. 道路使用時の25tラフタークレーンの意外な設置の考え方とは?

  8. 鉄筋工事の施工計画書の本音と裏側(1)

  9. ダブル配筋の壁筋端部にはコの字のキャップは必要か?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中

kouza
仮設 syoseki

プロフィール

myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。

最新記事・おすすめ記事

  1. 鉄骨工事の中で自然と行われている「環境的な配慮」とは?

    2023.04.10

  2. 鉄骨の製品検査に工事監理者さんを連れていくのは当たり前なのか?

    2023.04.03

  3. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.27

  4. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.20

  5. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.13

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?という悩み

    2020.08.07

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法は?という悩み

    2020.04.20

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

    2019.02.15

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩める建設マンへ】

    2019.01.01

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manager(2)

    2017.10.09

人気記事ランキング

月間週間デイリー

ブログランキング

にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ