建築現場の朝礼では、
当日の危険のポイントなどを説明するが
9割の人は聞いていないと考えるべき。
え~!
だって、あれだけ一生懸命に話しているんだから
絶対に、みんな聞いてくれているはずだよ。
と、思わず喉まで出て来そうになった
あなたに1つ質問をしよう。
例えば
あなたは、小学生から高校生までの間に
全校集会などの集会で
どのくらい校長先生の話を真剣に聞いていた?
校長先生の話を、1字1句逃すまいと
真剣に聞いていた?
多分、9割の人は「聞いていない」
と答えるはず。
当然、私もその9割に入る。
しかし
あなた自身が全校集会で「真剣に聞いていない」のに
あなたが、いざ話す方の立場になると「聞いている」と
感じるのかな。
自分中心で物事を考えてない?
では
なぜ、朝礼でみんなが聞かないのか?
理由の大きな1つに、
「自分に対して言われている」と感じていなから。
つまり
一生懸命、現場監督が「他の誰か」に
向かって話しているけど、自分には関係ない。
と感じている。
なぜ、断言できるかとういと、
建築現場の朝礼を一番後ろから見ていると
非常に良く分かる。
後ろの方の人は、注意散漫。
きっと、全然違うことを考えている。
「当日の仕事の段取りのこと」
「今晩の酒のつまみのこと」
「次の日のデートのこと」
具体的に、何を考えているかは分からないけど
話を聞いている雰囲気ではない人が大多数。
では
どのようにして注意をひきつけて
「自分のことだ」と思わせるのか?
例えば
街で歩いていて
「そこのお兄さん」と呼ばれて振り向くだろうか?
きっと振り向かないよね。
それは、「お兄さん」は他にもいっぱいいるから
まさか自分だとは普通は思わない。
しかし
「そこの、身長170cmくらいのメガネを掛けて
黒いかばんを持った、長髪のお兄さん」
と言われて、全て当てはまっていたらどうだろうか?
きっと、あなたは振り向くはず。
なぜなら
3つも4つも条件をクリアーしている人は
自分の周辺にはいないだろう。と考えるから。
だから、「自分のこと」を言われている
と感じてしまうから、振り返るのだ。
そして
朝礼に同じことを適用すると
「今日はこの作業に注意してもらいたい」という人を
出来るだけ具体的に、「あなたのこと」と感じるくらいに
細かく説明するのだ。
「今日のメイン作業は足場のクレーンを使用しての解体ですが、
その中でも、足場上で作業している人は必ず安全帯を付けておくこと」
この該当者は多分2名。
朝礼の参加人数は100名。
えっ、朝礼で100名に対して
2名に響くような事を言うの?
と感じるかもしれないが、
たまに、私も先ほどのように
具体的に少人数に絞った言い方をすると、
その当人はもとより、
関連ある人達の顔もこちらの方を向く。
更には
関係ない人の顔もちらほらこちらを向く。
つまり
該当者+該当者に関係する作業のある人
+次は、「自分のこと」を言われるかもしれないと感じた人
が反応するのだ。
だから
「少人数に刺さる注意事項」を少しずつ折り込ませることで
「次は自分のことを言われるかもしれない」
という人が少なからず増えてくる。
結果
「9割の人が聞かない」状態からの改善を
かなりの確率で見込むことが可能となる。
つまり
朝礼で作業員に伝達するには、まずは少人数にターゲットを絞って
「自分に対して言っている」と思わせることが大切。
そのためには、より具体的に「伝えたい人の作業の特徴」
を説明することが非常に重要。
更に
朝礼に関しては、この記事も参考にしてね。
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